Hobbitube | 次世代YouTuberおすすめメディア

次世代YouTuberおすすめメディア

  おすすめ記事  

宮迫です
画像の説明
画像の説明
画像の説明

   最新記事   

『干物女子と幸せを呼ぶ猫』- 売れるためのウソは正義なのか?



ねこ
 

YouTuberがバブル期に入ったと言われてから、もう短くない月日が経っています。けれどもYouTubeは一向に衰えの気配を見せず、むしろ日に日に増々の勢いをつけて広がりを見せています。

 

そんな"超"群雄割拠のYouTubeにおいては『売れるためならどんな手でも使う』という野蛮な思考を持った一攫千金を狙う不届き者の配信者が増えているという闇があります。犯罪スレスレの行為や人の善意に付け込む行為が散見されます。

 

つい最近は大物YouTuberに迷惑行為を繰り返し注目を集めようとするYouTuber犯罪者が逮捕されたことも記憶に新しいですが、最近また新たな手口を見つけました。『干物女と幸せを呼ぶ猫』というYouTuberが起こした一連の騒動について解説します。

*炎上した後に既にチャンネル含めSNSを全削除済

 

 

 

 

子猫が外に捨てられていたので保護しました

子猫

 

事の発端は『子猫が外に捨てられていたので保護しました』というYouTubeに上げられた一本の動画でした。既に削除されていて残念ながら確認することは出来ないですが、内容をざっくり説明すると...

 

「投稿者の女性が家の近くを歩いていたら段ボールが置いてあるのを見つけて、そこには小さな子猫が捨てられており、保護して一緒に暮らしていくことを決めた」というものでした。一見、ホッコリする良い話に聞こえますが、そこには怪しい臭いに否が応でも気が付かずにはいられませんでした。

 

綺麗すぎる猫と箱

 

まずは綺麗すぎる段ボールと子猫に注目です。捨て猫となると汚れが少しくらいあって然るべきだとは思うのですが、目やにや泥汚れの一つもない美しい状態で、ここ最近は日本列島全体が雨続きだったにも関わらず段ボールの内外も驚くほど状態が良くて、周りの景色と"猫と箱"のアンバランスさが不自然に見えました。

 

不自然

 

また、家に連れて帰った段階で既に猫用のトイレが設置してあるという点も不可解です(一度連れて帰った後わざわざ取り直したというなら合点がいきますが...)。ちなみに余談にはなりますが、捨て猫を拾った場合の正しい対応は病院に連れていくことらしいです。一時保護ならまだしも飼うとなると病気や怪我の心配を第一にすべきでしょうね)

 

手際の良すぎるSNS展開

 

一本目のYouTube動画の概要欄には、既にTwitter・Instagram・TikTokとメジャーなSNSで専用アカウントが完備されており、さらには驚くことに仕事用のメールアドレスまで用意されていました。

 

sns

 

もし、あなたが「捨て猫を拾う」という衝撃的な出会いを迎えたとしたら、間を置かずにYouTubeやSNSを開設し、himono.catというビジネス用メールアドレスの作成までスムーズに進められますか?

 

友達のステマ宣伝

 

チャンネル登録45万人を誇るTOP生き物系YouTuberの"鰐"氏をはじめ、チャンネル登録13.4万人の猫系YouTuber"まーくんと猫"などなど他SNSで多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーが同タイミングにて『友達(知り合い)がYouTubeを始めたので応援してください』と「干物女と幸せを呼ぶ猫」の宣伝を唐突に投稿しました。

 

snsこわい

 

「友達だから」ということでわざわざ拡散した両者でしたが、炎上後のバックアップは一切なく、このツイート以来は無言を貫いています。本当の友達なら擁護のひとつでもしてあげるのが優しさではないでしょうか。また、「見守っていく」と宣言した白幡いちほ氏は当該ツイートを既に削除しています。

 

(追記7/21鰐氏はTwitterサブ垢にて、本件はあくまで真実であると"信じる"っと干物女子氏を擁護するコメントを発しました。)

 

7/22に判明しましたが、干物女子氏は「まーくんと猫」氏の動画にて妹として度々出演している人物と同一人物であることが明らかになりました。顔出しこそはしていないので確実な特定ではありませんが、右腕のシミの位置及び全く同じ服を着用している点から、ほぼ黒で間違いないと思われます。

同一人物

 

しかし、まーくんと猫氏はこの度、干物女子氏を「知り合い」と紹介しており、もともと妹なのが嘘なのか、知り合いが嘘なのか、どちらを偽っているかは定かではありませんが、嘘をついているのは確かであり本件のきな臭さを一層際立てました。

 

追記:やらせを認め謝罪(7/23)

まーくんと猫氏は7月23日に『干物女子と幸せを呼ぶ猫について』の謝罪動画を上げ、捨て猫に関しては真実と伝えた上で、今回の一件がまーくんと猫氏のプロデュースであることを認めました。インフルエンサーへのRT依頼やSNSの諸々の手配を担ったとのことです。YouTubeに投稿された動画を転載いたします。

 

www.youtube.com

 

延焼を防ぐためか、投稿時点では動画へのコメントは承認制となっており、低評価が好評かの2倍以上の数字がつくも、コメント欄は暖かい励ましのメッセージで溢れております(その後、コメントは一部開放された?との報告もありました)。炎上を受けて説明した点は評価できますが、ヒトの心に付け込んだステルスマーケティングの仕掛け人として、すぐに言葉の全てを信用することは難しいです。

 

追記:7月29日

その後、当サイトへ問い合わせフォーム及び当サイトTwitterアカウントまで、複数名から「まーくんと猫」氏の悪行について報告がありました。裏取りは出来ていないのでその真偽は正確には明らかではありませんし、当記事の主旨から外れますので追記はせずにおりましたが、Twitterにて発見したまーくんと猫氏と一般ユーザーのやり取りを見たところ、写真や住所を特定し脅迫を仄めかす内容の投稿をしていたところから、やはり子猫を保護する優しい人として信用するのは難しいと思われました。

 

悪質

 

早々の幕引き

 

こうして開始直後から悪い意味で多くの注目を集めてしまい、疑問や批判が集中した結果、動画3本の投稿にして早々にYouTubeチャンネルを削除、全てのSNSを封鎖して「干物女子と幸せを呼ぶ猫』は突然の終了となりました。

 

引退

 

この一連の話が真実か虚偽かは感じる人の自由ですが、私は浅はかな仕込みと受け取りました。人の善意や応援したいという気持ちに付け込んだ、極めて悪質なやり口だと思います。また思ったより数字が伸びなくて焦ったのか3本目の動画のサムネイルは突然胸部のアップを映すなど、必死な様が滑稽でもありました。

 

滑稽

 

擁護派の意見 (7/23追記)

本記事を投稿した後には多くの意見をいただきましたが、その大半は「偽り」と「ビジネス」に動物を悪用することへの強い憤りでした。そんな中で、捨て猫事情に詳しい方より『本件はウソと断定できない』及び『本記事に対する強い拒否感』を示された方がおりました。

 

反論

 

本記事に対する同調だけではなく、否定的な意見を取り入れることで、より本記事の意義を高め、捨て猫に対する考え方を正しく導くことが出来るかもしれないという判断の元、シロニク氏に上記ツイートの真意について詳しく伺いましたので共有いたします。

 

捨て猫も段ボールも綺麗でOK

1

2

3

目を疑う内容だったが、まず段ボールが綺麗であることはヤラセの照明となり得ないとの主張。その心は拾われやすいに場所に捨てられる経験からとのことでした。ただし、動物の遺棄は犯罪であるために、人通りのある場所で堂々行われるのは考えにくく、少々苦しい考えではないでしょうか。

 

それでは、人の行き来が少ない深夜帯・早朝に捨てられた可能性が高いとしたら、動画を確認すれば分かることですが周りの土のグチャグチャ具合、落ちた草木への水の滴りを見る限り、長時間この場所に放置されていたとは無理があるのではないでしょうか。

 

水したたる

 

また、またしても驚きの事実ですが、『捨て猫は綺麗な状態であることが多い』らしいです(別ツイートにて発言)。外猫も”特別な事情”が無い限りは、綺麗な状態であるとご指摘を頂きました。しかしながら、「身綺麗を整える愛着があればそもそも捨てないのではないだろうか?」っと率直に疑問に思いました。

 

migirei

 

また、別の捨て猫系の動画で確認できたところ、やはり基本的に捨て猫は干物女子が拾った猫ほど状態が綺麗ではないことが多々であると感じました。目脂や毛の整い方に明確な違いがあります。

 

たとえば「YouTubeに商業的な注目が集まる前の昔の捨て猫を拾った系の動画」や「再生数が高いにも関わらず高評価率の高い捨て猫系の動画」などは、比較的信憑性が高いと思われますが、今回の様に綺麗なケースはごく稀です。

 

一番にすべきは通報?

通報

 

中でも、シロニク氏が強く訴えたいことは、捨て猫を発見時にはまず警察に通報することだといいます。この点に関してはもともと記事内(上記)で、「保護の場合は病院」と同見解を示しているにも関わらず指摘が来たので、記事を読み込まずに批判を飛ばしてきたことに憤りを感じましたが、こちらが正しい対応だと思われます。

 

動物の様子を見て、基本的に警察への通報、緊急及び保護の場合は病院でよろしいのではないでしょうか。ちなみに参考にさせて頂いたのは、にゃんペディアという法人運営の獣医師が書いた記事です ⇒ 獣医師が解説!子猫を拾ったとき、どうしたらいいの? | にゃんペディア

 

反論意見を聞いた上で,,,

シロニク氏

 

シロニク氏は、上記の根拠より「干物女子と幸せを呼ぶ猫」は真実である可能性が捨てきれないと主張し、さらには今回の様に商業目的のペットが増えることは命を救う意味で効果があるという独自の見解を示しております。逆に、「干物女子」氏を批難する声は誰も救わないと落胆していますが、それでいいのでしょうか?

 

たしかに「干物女子と幸せを呼ぶ猫」を信じるも信じないも個人の自由です。ただし、今回の様に、「売名(ビジネス=お金)」と「捨て猫(動物の命)」をリンクして考える思想は危険なものと、しっかりと反対の意志を伝えたいです。そんなことは決して許されることではありませんし、そういった狙いを防ぐ目的のもと、本記事は執筆されました。

 

アンチ

 

その後、シロニク氏は本サイトを運営しているTwitterアカウントに対して40分で12以上の長文リプライを送りつけてくる、「獣医に取材しろ!」及び「ペットショップや動物を扱う番組への批判記事を書け!」など支離滅裂な荒らしを仕掛けてきたため、やり取りをこれ以上進めることは無意味と判断したため、ここにて終了といたしました。

 

売れるためのウソは正義か

ウソ


YouTubeで売れるとは投稿者が考えるほど甘くはなく、ネットの鋭い指摘や厳しい意見が結果的に大勢となりました。この干物女子案件の少し前には、『ツーリング中に捨て犬を拾った』という動画投稿者もおり、同様にヤラセがバレて炎上退散の運びとなりました。

 

信じられない話ですが、実はこの「動物を拾ってきた」系の動画は実は最近のYouTubeのトレンドとも言えるほど人気を博したジャンルなのです。”ペット”と”善意”の組み合わせが視聴者にウケて比較的容易に数字を伸ばせるカテゴリーとしての地位があり、最近は参入が続いていました。

 

中には本当の話もあるかもしれませんが、真実であろうが虚偽であろうがハッシュタグで保護ペットであることや自らの善行を前面に押し出す姿勢は「動物愛よりもお金を求めている」と醜い側面がバレてしまうものなのでしょう。嘘以前にペットを商材として扱った今回の干物女子騒動は厳しい批難を浴びました。

 

偽りの投稿者は暴かれる

ウソを嘘と

 

YouTubeの存在感が高まれば高まる程、迷惑・犯罪・虚偽といった禁じ手も増えてきているように感じます。ただ喜ばしきは、視聴者の目は甘くなく、時に視線が鋭すぎて畏怖の念すら抱くこともありますが、今回の様に浅はかなウソは簡単に見破られると分かりました。

 

かつて2chの掲示板を創設した西村博之氏は『うそをうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」と語りましたが、嬉しいことに「ウソをウソと見抜ける視聴者がYouTubeには増えている」のかもしれません。ユーザーリテラシーが着実に伸びることはネットの全体益に繋がります。

 

後書き


平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学

 

50万部のベスト&ロングセラーとなっている『平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学』という書籍を紹介させて頂きます。人間の悪を科学的に研究しており、人の心の闇に迫った本作は、今回の干物女子騒動に気を引いた方にはオススメできる一冊です。

 

YouTubeを始めて努力を重ねても上手くいかずに苦労している人が大勢いると思いますが、ぜひ”ウソ"には手を出さずに、正々堂々と周りに信頼されるやり方でYouTubeドリームを目指して頂ければと思い書かせて頂きました。